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Author:チスイ

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【FF14】陰・飛耳長目譚〜水滴下〜【職人の冒険秘話】

 

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「本日の連絡は以上です」

 

すっかり日常の一部となったカルルさんからの定期連絡を受ける。カルルさんが会社に来てからはすっかりお馴染みとなった。おかげで頭の中を整理するのにずいぶん役立っているし、その分違う事を考えられるようになって作業効率が上がった。

 

「ドタキャンはひどいですね。以降注文を受けないようにしなければいけません」

 

 

今日の報告の中で重要視するべきなのは1件。比較的大口の注文が引渡日が過ぎても受け取りに現れず在庫になってしまった事だ。これまでも無かったわけではないパターンだけどやはり単純に在庫になってしまうのは会社としてダメージが大きい。

 

「そうだね、注文に来た人の名前と人相をグレースとランドウに共有しておいて」

「既に共有済みです。あ、それとこちらが届いていました」

 

カルルさんは思い出したように封書を取り出してボクのデスクにおいた。

宛名は……ムクロからだった。

 

最近はお互い出入りが激しいからかしっかりと顔は合わせていないけれど、こうして何かが届くという事は何か用事がある時だ。

 

戻ってきた際の書き置きではなく封書であるという点が引っ掛かる。こういう時の内容は緊急性が高い場合が多い。

 

 

ボクは封を開くとその内容に目を通した。タイミングを見計らったばかりの内容に思わずボクはクスッと笑ってしまった。

 

「カルルさん、さっきの在庫になった物のリストを出してくれる?」

「はい?分かりました」

 

ボクの反応と指示に首を傾げながら部屋から出ていった。

注文の内容次第ではあるけれどこれで在庫の問題とムクロからのお願いを同時に叶えられそうだ。

 

そう思いながらムクロからの「お願い」に対しての返事を書き始めた。

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

世の中捨てたもんじゃない。初めてそんな風に思ったかもしれない。

私は与えられた少し使い込まれた服に着替えながらそんな風に考えていた。

 

今の私の立場を考えれば十分以上に上等な服装だ。そのなりはまさに街を行き交う商人である。

意図的にそのような服装を用意したのだと私なんかでも理解できた。

 

「それで、私は何を売ればいいんだい?」

 

着替えを終えると私が着替えるのを待っている間手紙に目を通していた相手に目を向ける。私と同じアウラ族だ。それは間違いない。顔こそ隠してはいるが見ず知らずの私が相手でも信用する条件として求めたら外して見せた。それが彼女、ムクロをある程度信用した理由でもある。

 

私の言葉に顔を上げこちらを向いたムクロはゆっくりと首を横に振った。

てっきりこの服装でそうだと思ったのだけどどうやら違うらしい。

ここに来るまでに口数の少なさは理解しているのだけどせめてもう少し言葉にしてほしいと思った。

 

アジムステップに住む、言葉を嘘の源としてその行動で示してみせるケスティル族に比べればまだ喋ってはくれるが思わずケスティル族と比べてしまうレベルで無口である。

 

 

「それじゃあ、一体何を?」

 

私の疑問にもムクロは口を開く事はなかった。代わり私に背を向けてゆっくり歩きだす。私の方を何度か確認するあたりどうやら付いてこいという事のようだ。

 

今更悩んでも仕方ない。もう命を預けてしまったのだ。

最悪の場合は逃げ出してしまえば良い。

 

今の所、服を与えてもらったり食事の世話をされたりとこちらにメリットはあってもデメリットのある事はない。まぁ餌を与えて信用させているだけという可能性もあるけど……

 

そんな風に考えながら私はムクロの後に続いた。

 

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