プロフィール

Author:チスイ

ハイデリンに住む一職人で一冒険者
今日も愛用の道具を片手にまったり世界を駆けぬけます。

 

おすすめコンテンツ FF14ライフ.png

職人の冒険秘話.png

エオルゼアデーターズ.png

イベントレポート.png

創作レポート.png

カレンダー

S M T W T F S
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930    
<< April 2019 >>

 

職人の冒険録の更新はツイッターをフォロー頂けると確認頂けます! ツイッターフォローはこちら

 

チスイの別ブログ

 

当ブログ内の文章、画像の無断転載はおやめ下さい。
記載されている会社名・製品名・システム名などは、各社の商標、または登録商標です。
Copyright (C) 2010 - 2019 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.

【FF14】冒険者になった理由〜経緯〜【職人の冒険秘話】

 

目次へ.png次の話へ.png

 

「これで、良し」

 

日課となっている確認作業を終えて社誌をそっと閉じるとゆっくり目を瞑る。

日々の生活に追われる中で、なんとか今の生活に落ち着けた事には感謝している。最初は小規模だった会社も今では自分でも驚く程に規模が拡大しているし、やりたい事も出来ている。反面、こうして改めて振り返る機会を与えられると、どうしてこうなったんだろうと考えてしまう。

 

 

「社長、お疲れ様です」

 

不意に声がして目を開くと、席を外していたはずのカルルさんが挨拶に来ていた。

 

 

「どうかなさいましたか?」

「うん?」

「いえ、私の気のせいならよろしいのですが、何か悩まれているようだったので」

 

カルルさんの言葉に正直、驚いた。社内全体で見ればまだ入社して日の浅いカルルさんがボクのちょっとした様子の違いに気付けるのは彼女の性格故だろうか。そんな彼女に隠す意味はないとボクは口を開く。

 

「次の依頼の事でね」

「何か難しい依頼を受けてましたか?」

 

食い気味に尋ねてくるカルルさんにボクは首を横に振る。各地を転々とするボクに変わってボクを指名したいという依頼の窓口になっているカルルさん。もちろん最終的に依頼を受けるかどうかを決めるのはボクなのだけど、スケジュール管理の面ではかなり助かっている。

 

 

「いや、そうじゃないよ。でも、ね。この依頼なんだけど」

 

どうしても上手く説明できずに見せた方が早いとカルルさんにテーブルに置いていた依頼書を見せる。

 

「冒険者ギルドからの講演依頼、ですか」

 

依頼書から顔を上げながら不思議そうな顔をするカルルさん。

 

「問題なのは、その下。講演して欲しい内容の所なんだけど」

「えっと……冒険者ギルドに来た経緯、ですか?」

 

ボクの悩みの種の部分を示して尚不思議そうな顔は変わらないカルルさん。ボクの過去を知らないのだから当然と言えば当然である。

 

冒険者ギルドとしては過分にも「光の戦士」「英雄」なんて呼ばれているボクが何で冒険者になったかを話してさらなる冒険者の獲得と新人冒険者への奮起が目的なのだという事も依頼書には記されていた。

 

「社長が冒険者になった理由ですか……確かにそれは気になりますね」

 

カルルさんの反応は完全にボクの予想の範疇外だった。カルルさんがそこまで興味を示すとは考えもしなかった。

 

「社長の腕なら職人としてだけでも十分に生活していけるはずですし、単純に会社の事だけを思えば冒険者から足を洗う事も出来るはずです。それでも社長は今も二足の草鞋を履き続けているのは何故か……それが過去に関わっているというなら興味のある話です」

 

自身なりの考察も踏まえて言い切るカルルさん。そこには普段の仕事モードの時のカルルさんからは感じない一種の知識欲のような物を感じた。1人考え込むようにうつむいていたカルルさんがスッと顔を上げボクを見上げる。

 

「もし社長が思いだすのも嫌という類でないのならばお伺いしても?」

「面白い話、というわけではないよ?」

「構いません」

 

ボクの胸中とは裏腹に言い切るカルルさん。ここまできたら話さないというわけにもいかないだろう。幸か不幸か、思い出したくない話というわけでもない。

 

ボクは覚悟を決めて、記憶の奥底に潜りゆっくりと話し始めた。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

ボクはエオルゼアの生まれではなくエオルゼア風で言う近東、都市国家ラザハンがあるサベネア島の比較的近くにある小さな島で生まれた。父は島を訪れる商船相手に船や道具の修理を請け負う職人として生計を立てており、母は商人達を相手にする酒場を切り盛りしていた。

 

ボクは物心付いた頃からどちらかと言えば父の工房に好んで出入りして、自然と父と同じ職人になりたいと思うようになったんだ。でも島でも職人は完全な男社会で、ボクは職人になる事に憧れながらも言い出せずに母の酒場を手伝うようになったんだ。

 

いつの頃からか、「超える力」に目覚めてしまった。当時は当然そんな力の事はよく分かってなくて、でも島の人からは気味悪がられた。この目立つ髪色も影響してたのかもしれない。

 

ボクの事をそんな風に見なかったのが島にやってくる商人の人達だけだった。今思えば彼らにとって異境だったからなのかもしれない。でもボクは普通に話せる相手が商人の人達しかいなかったから自然と酒場に出入りする商人の人達と話す機会が増えていったんだ。

 

そして商人の人達が話す「エオルゼア」に憧れるようになった。エオルゼアでは女でも職人になれるって話を聞いたのもこの頃かな。職人への憧れも重なってどんどん話に聞くエオルゼアに惹かれていったんだ。

 

話せば話す程エオルゼアへの思いは強くなって、堪え切れなくなって両親に打ち明けた。そこで初めて職人になりたいって思いも伝えた。今思えば、両親は既に感じ取っていたのかもしれない。父からは「半端にはなるな」とだけ言われて許してもらえたし、母はエオルゼアから来ている商人の中から船に乗せてくれる人まで探してくれた。

 

そうしてボクはエオルゼアに来る事になったんだ。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

目次へ.png次の話へ.png

 

 

 


コメント
コメントする








   
この記事のトラックバックURL
トラックバック